水瀬ケンイチ氏の「お金は寝かせて増やしなさい」書評

お金は寝かせて増やしなさい

お金は寝かせて増やしなさい 水瀬ケンイチ


iDeCo(確定拠出年金)についていて調べていて、始めようかどうか迷っていたときに、銀行員である弟にサイト梅屋敷商店街のランダムウォーカーを紹介された。
「書籍も出ているから興味出たら読んでみたらいいよ」
iDeCoNISAつみたてNISA の違いもよくわかっていなかったが、読んでみた。


零細個人投資家、デイトレーダーからの脱出をしよう


私も興味のある会社の株式はチェックしているが、もし株を持っていたら気になって仕方ないだろうというぐらい株価は変動する。たとえば同じコンピューター関連会社でもこの半年で1.5倍に跳ね上がった起業もあれば、半分に落としている企業もある。しかもそれらは素人には簡単には予測できない。投資とは何なのか?個人投資家に勝ち目はあるのだろうか?
著者である水瀬氏も零細個人投資家としてそのような状況で、図書館で手に取った本にはこのように書いてあった。

「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックスファンドを買ってじっと待っている方がはるかによい結果を生む。」

「ウォール街のランダム・ウォーカー」

金融機関の儲けは投資家の損という利益相反がある。金融機関の著者が書く本は、100%読者の側に立った情報とはいえない面もある。そこで一投資実践家としての経験をつづられたのが本書である。

インデックス投資とは?


本書では「世界中に分散したインデックスファンドを積み立て投資して長期保有すること」インデックス投資と読んでいる。おすすめされている理由は三つあるが最大の特徴は、手間がかからないから、ということだろう。毎月定期的に同じ金額を積み立てて、後は寝かせておくだけ。


お金のことは誰に教わる?

お金を増やす方法があって、金融商品を販売する銀行や証券会社が、どうしても投資家と利益相反関係になってしまう。このことは重要である。お金を増やす本当のことは自分で学んでいかなければならない。なぜなら教えてくれる人も利益を取り合う関係だから。投資に関してはプロにすべて任せるのではなく、最低限のことは自分で学んで行うべきものなのである。
投資を学ぶ簡単なやり方がインデックス投資というわけだ。


ここまでがプロローグ
以下はエッセンス。それぞれ何を表しているか気になったら本書の読書をお勧めします。

第1章 金融のド素人でもプロと互角以上に戦える「インデックス投資」

第1章気づき三つ

一、インデックスファンドは投資信託という金融商品の一種
一.基本はひたすら「積み立て投資」バイ&ホールド。
一、金融機関が自分の顧客にインデックス投資をお勧めしないのはインデックスファンドが低コストだから(自分たちが儲からないから)。

第2章 寝かせて増やすインデックス投資の実践法

第2章気づき三つ

一、インデックス投資を始める前に最低限の生活防衛資金を確保する
一、自分のリスクの許容度を知ること。
一、卵をひとつのカゴに盛るな


第3章 お勧め金融機関&口座開設の手順と気になるNISAとiDeCo

第3章気づき三つ

一、インデックス投資に最適な金融機関はどこか
一、 iDeCo(個人型確定拠出年金)はあくまでも「年金」
一、 iDeCOとNISAとつみたてNISAの違いが判明

第4章 始めるのはカンタンだけど続けるのは意外と難しい

第4章気づき四つ

一、 損益で一喜一憂する凡人から抜け出よう
一、 1801年に株に投資した1ドルは200年後に70万倍になる(実質トータルリターン)
一、 愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
一、アインシュタイン博士は複利の概念こそ「人類最大の数学的発明だ」

第5章 涙と苦労のインデックス投資家15年実践記

第5章気づき三つ

一、「100年に一度」と言われたリーマン・ショックで1年で資産が半分に暴落一、最悪の事態の想定は「厳しめ」に見積もる
一、インデックス投資家の仕事は「売りたくなったときに我慢すること」

第6章 貴重情報! インデックス投資の終わらせ方

 

第6章気づき三つ

一.リアロケーション
一.100から年齢を引いた割合で株式を持て
一.定額ではなくて定率の取り崩し

エピローグ

エピローグ至言

寝かせて増やすことはつまり人の未来を信じるということ

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